福島から学ぶ~ともに生きる社会にむけて~

http://www.nposhalom.net/cn7/pg301.html

福島市で障がい者との共生社会をめざして40年以上活動されているNPOシャロームの皆さんとZOOMでつなぎ、福島の現状を知る学習会を開催しました。

原発事故により、差別と分断を実感した話から始まりました。しかし全国から多くの人が福島を訪れ、一緒に苦しみ、そして共感があり、人と人のつながりで乗り越えてこれたとのことです。震災の被害や想いは、津波・自宅全壊・原発事故など皆違い、生活を再建する支援は、それぞれに違います。だからこそ生活の質(ソフト面)にしっかり目を向けることが大切であり、そのニーズをくみ取るには、人と人との関わりであり、地域福祉の課題にも繋がっていると言われました。それは福島だけでなく、いまのコロナ禍における社会基盤の脆弱が明らかになっている現状と同様です。自由競争・自己責任の社会は、分断・孤立・排除を生み出し不安を拡大させます。震災、そしてコロナは社会に大きく影響しているからこそ、共生社会への転換の起点となるチャンスとして活かしていくことが必要です。

シャロームでは、震災のあと、外で遊べない子どもたちをバスに乗せ、自然のなかで遊ぶプロジェクトを行い、延べ7000人の子どもが参加したそうです。そして除染が進んだ後、残留流放射能を計測して欲しいと想っても、隣近所の人に放射線を心配していると知られたくない保護者が多くいたことから、170カ所の公園・通学路の放射線計測を行い、結果をHPで公表してきました。それは除染の方法や公表の仕方も、自治体により違いがあったからだそうです。これは平時から、しっかり事実を公表する姿勢を行政が持っているかが問われます。神奈川県でも、昨日、農産物放射性物質検査における架空の結果データを作成し公表していたことが明らかになりました。行政は、市民の不安を払拭し、生きるために、それぞれの持つ役割を果たせるよう、信頼できる情報を提供していくことが求められています。

福島から学ぶべきことは多くあります。これからも、シャロームが行う「ひまわりプロジェクト」に参加しながら、命が真ん中にある社会づくりに取り組みます。