「社会的リターン」に意義を見出す市民バンク~女性市民コミュニティバンクの取組みから~
神奈川ネットサマースクール「市民がつくる社会的金融~女性・市民コミュニティバンクの活動を事業~」をWCA向田映子理事長をお招きして開催しました。
市民・女性コミュニティバンクは、大手メガバンクに預貯金したお金の行方が国債購入費となり、さらには米国国債となり、戦争加担に繋がっていることの情報公開もされないことに「へん」と思った女性が、市民社会を強くするための信用組合を作ろうと立ち上がったのが始まりです。
市民社会を強くするために、出資をした会員は443人1億1000万円にのぼり、融資した団体は191件もあります。地域での福祉施設の立ち上げや活動などに融資され、出資している人は金銭的リターンではなく、地域のセーフティネットをつくるための活動を支える社会的リターンに喜びや意義を見出してくれています。
地域社会のなかで必要なサービスを創出してきた市民を支えるための金融でもあり、一人一人のお金に意思を持たせ、社会のなかに還元させていく「しくみ」を作り20年間も運営を継続しているWCAの活動と、私たち生活者政治の活動をつないでいくことが必要です。金融に関する法律のなかでは貸金業に位置づけされてしまう現状から、ヨーロッパの社会的銀行や米国のコミュニティバンクのように、市民金融を支える仕組みを持つ先進国のように、お金のリターン(利息)ではなく社会的リターンを目的とする市民金融を支援する制度や社会へのアピールを共に進めていく気づきの学習会になりました。
女性市民コミュニティバンク ホームページ http://www.wccsj.com/