市民社会を強くする~子どもホスピスの取組み~

  日本には「小児ホスピス」は大阪に1か所しかありません。ホスピスと聞くと、終末期に過ごす場所と思われる人も多いかもしれませんが、小児ホスピスは病院でもなく第二の家として、家族や友人と未来に繋がる楽しい時間を過ごす場所です。
 20歳未満の子どもの死亡数は1989年15288人に対し、2016年4615人と激減しています。救える命が増えたことは喜ばしいことですが、一方で医療的ケアが必要な子どもが増えているとのことです。病気だけでなく、障害を持っている子どもたちのも含めて、家族と楽しい時間を過ごすことや、親だけでは叶えられない体験を手伝うことなど、子どもの成長を地域社会で支える場所です。
 イギリスではすでに40か所を超える小児ホスピスがあり、そのほとんどが寄付で運営されています。病院を退院した後、地域で障がいがある家族を支えるためには、公平平等と言われる税金が投入されてしまえば、活動の範囲が狭まってしまうからだそうです。障がいを持っていても、地域のなかで安心して家族と暮らせるためには、地域社会が強くなっていくことが求められています。
神奈川ネットでもこれまでも、寄付文化を拡げていく活動を進め、チャレンジ基金も運営しています。今年は28期となり、8月1日から応募が始まる予定です。地域で誰もが安心して暮らせる道具を生み出し、市民社会を強くするために、多くの人にチャレンジ基金を活用してもらいたいと考えています。