ひとり1人の命が尊重される社会へ

2016年8月12日 09時58分 | カテゴリー: 活動報告

7月26日津久井やまゆり園で障がいを持つ人の命を無惨にも奪う事件が発生しました。
ご冥福をお祈りするとともに、深い傷を負われた方の一日も早いご回復を願うばかりです。

一人の命は何よりも重い。生きている価値が無い、そんな人は存在しません。その人が居るから優しさを知り、笑うことが出来ます。また怒りを覚え、悲しみを抱えるのかもしれません。その人が居るから幸せを感じるのではないでしょうか。

今回、事件のあった県の施設は指定管理者制度により民間法人が運営をしていました。元職員の言動により施設警備を手厚くするための警備会社との契約も人員配置を手厚くするにも予定外の予算が必要になります。しかし10年の指定管理期間のなかで突然の出費に迅速に県として対応できる制度にはなっていないため、法人の予算のなかで対応せざるを得ない状況があります。法人として出来る警備としての限界があったことと思います。今回も、防犯カメラを4月に設置していますが法人負担の設置でした。また県は16台もの防犯カメラを設置する理由は確認していなかったことも明らかになっています。県の施設でありながら、施設内でどのようなことが起こっているのか把握していなかったでは、責任の所在も曖昧になってしまいます。福祉施設での指定管理者制度を運用するには、制度の不備や課題を洗い出す作業がこれから必要になっています。

今後について県として、被害に遭われたご本人や家族だけでなく施設職員も含め、心的外傷後ストレス障害に対するサポート体制を早急に整えることが必要になっています。また加熱した報道により、多くの障がいを持つ人や家族にも大きなストレスが掛かっています。1人で暮らす障がいを持つ人の夜の不安なども日々大きくなっていないか気になるところです。当該のエリアに限らず、今回の事件に対して不安等を感じているすべての人への相談窓口の開設など自治体ごとにできる支援もあるのではないでしょうか。

そして精神保健の分野からは、措置制度についての課題が長く指摘されていました。現場からも措置入院後、全く情報が入らず、退院にむけて地域連携が難しい。などの声が聞こえています。国でも退院後の後追いについて議論が始まったようですが、監視する目的ではなく地域社会との繋がりが構築できるような議論にするべきです。住み暮らす地域でサポート体制をつくり、本人も地域も互いに顔の見える関係を多層的に作ることが安心へと繋がると考えます。

障がいを持つ人を含め、1人ひとりが大切にされる社会。弱者を切り捨て、自己責任論で知らないふりをする社会ではなく、違いを認め共に生きる社会をめざし、何事も排除しない、違いを受け入れる気持ちを持てる地域社会になるように活動を進めていきます。