貧困をなくす取り組み〜夢パークの学習支援から見えたもの〜

2015年12月7日 03時49分 | カテゴリー: 活動報告

4月から生活困窮者自立支援法が施行されています。昨今、子どもの貧困も大きな社会問題となっていますが、貧困の連鎖が起きていると言われています。国でも生活困窮者自立支援の施策のなかに、困窮世帯の子どもへの学習生活支援を行うメニューを作っています。
先日、川崎市高津区で行われている学習支援の場にお邪魔しました。

川崎市は子どもの権利条例を制定し、その具現化施設として「子ども夢パーク」があります。子どもが自分の責任でなんでも経験できるように、泥んこも焚き火もできる広場や球技ができるコート、中高生のバンド練習もできる音楽室もあります。そしてopenから不登校の子どもの居場所「えん」も併設されています。そんな取り組みがベースとなり、今回の困窮世帯への学習支援も夢パークの多目的室が活用されていました。
夕方、部活を終えた中学3年生を中心に行われている場は和気あいあいと見えましたが、受験が目前となっているこの時期、仕切りを作って集中できるような工夫をしているそうです。そんな姿を後輩が見て、来年以降の自分の姿を重ねていくことも成長の過程では重要なことであり相乗効果を期待させます。なにより、家庭で勉強できる環境になっていない、場所がない。などの理由から、小学校からの基礎学力が定着していないため、中学3年生からスタートさせても時間が足りないとのこと。対象を中学3年にするのではなく、小学生くらいからの学習支援が必要なケースも多いのではないでしょうか。また高校進学しても、学校生活に馴染めなく学校に居場所を失った子どもや通信制に通いながら自力では乗り越えられない子どもへのフォローも行っているそうです。
年齢を限定することなく、子どもの学ぶ権利をしっかり保障することが必要だと思います。
また生活困窮の世帯の家庭環境は複雑化しているケースも多く、学習支援だけではなく生活支援が必要なケースも増えているとのこと。食べることもままならない子どもや発達障がいを疑うケースも少なくないそうです。一人ひとりの子どものニーズにあった支援や家族支援も見え隠れしている現状があります。
現在は生活保護を受けている家庭の子どもが大半を占め、困窮世帯への声かけはこれからの課題とのこと。子どもが自分の進路をしっかり描けるようにするためには学ぶ権利を保障することの大切さ。それが自分らしく生きていくことに繋がります。親の収入格差が子どもの学力格差へとなり、貧困の連鎖とならないよう、生活支援と学習支援と合わせて年齢を限定することなく行っていくことが重要であると気づきのあった視察になりました。